インターネット詐欺リポート(2022年5月度)クレジットカードをかたるフィッシング詐欺の構成比が50%以上に スミッシングによる20-30代被害の可能性も ~詐欺ウォール®️による検知・収集データ分析~

インターネット詐欺リポート

1.今月のトピック

2022年5月度のインターネット詐欺リポートでは、増加しているクレジットカード向けフィッシング詐欺サイトについて取り上げます。

フィッシング詐欺は今まではインターネットバンキングを対象にフィッシング詐欺サイトが作られていましたが、近年クレジットカード情報を盗む詐欺サイトにシフトしてきています。 BBソフトサービス株式会社が開発・提供する、ネット詐欺専用セキュリティソフトの詐欺ウォールの調査として収集しているフィッシング詐欺サイトにおいてクレジットカードの詐欺サイトの割合は、5月で54.6%と全てのフィッシング詐欺サイトの中で半数を占めています。

近年、銀行のフィッシング詐欺サイトは減少傾向にあります。2019年度は銀行のフィッシングサイトが割合として多かったですが、2020年以降を境に逆転の傾向が見られました。これは利用者への啓発活動や銀行のフィッシング詐欺に対する対策の効果が出ていることが考えられます。ですがクレジットカードのフィッシング詐欺は近年増加傾向にあり、2022年5月ではフィッシング詐欺サイトの半数を超えました。これは18歳からのカード申し込み、新年度でのクレジットカード会社各社の会員獲得の活動に伴い新規ユーザーが増えたことを狙ったことも考えられます。SMSを使った手口も増えており、フィッシング対策協議会「フィッシングレポート2022」(NTTコムオンライン調べ)によると、SMSで遭遇した詐欺の中でクレジットカード会社を装ったものは3位となっています。またSMSで金銭被害にあったことがある属性も男性20-30代が多く、SMSに慣れ親しんでいるユーザーが騙されやすい傾向が見えます。

なお、詐欺ウォールで収集したフィッシング詐欺サイトで盗用されていたブランドの上位10位は以下の結果となっており、今月はTOP10の中にクレジットカードのフィッシング詐欺サイトが6つランクインしています。

詐欺ウォールで収集したフィッシング詐欺サイト
ブランドランキング

詐欺ウォール®️で調査収集したフィッシング詐欺サイトで盗用されていたブランドの上位10位

下記グラフは詐欺ウォールで収集したフィッシング詐欺サイトのカテゴリ別構成比を表したものです。
JCBやSAION CARD、イオンカードをかたるフィッシング詐欺サイトが今月ランクインし、クレジットカード/ファイナンスの割合が11.5ポイント増の54.6%と増加しました。

フィッシングサイトカテゴリ別構成比

また今月から夏服や夏向け寝具などの偽販売サイトも出てきており、6~8月に向けて猛暑グッズなどの偽販売サイトが増加する可能性があるため注意が必要です。

フィッシングサイトイメージ

※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。

フィッシング詐欺被害防止のためのチェックポイント

メールやSMSで案内されたURLが正規URLか確認する

メールやSMSメッセージ上のリンクはクリックせず、事前に登録しておいたブックマークやウェブ検索で正規サイトへアクセスする。

個人情報やクレジットカード番号の入力を促すメール・SMSに注意する

クレジットカード会社等では、個人情報やクレジットカード情報等についてメール・SMSでの問い合わせは行っていないため、情報入力させるページに誘導するメールには細心の注意を払いましょう。

SSL通信が提供されているかどうかチェックする

個人情報(メールアドレスやクレジットカード番号など)を入力するページのアドレスバーに鍵マークが表示されない場合には、注意が必要です。

ログインID・パスワードの使い回しを控える

複数のサービスサイトで同じログインID・パスワードを使いまわしていると、フィッシング詐欺によりログインID・パスワードが詐取された場合、他のサービスサイトの不正利用被害に遭う可能性が高まります。被害を最小限に抑えるためにもログインID・パスワードの使いまわしはせず、サービスごとに登録内容を変更し管理を行うようにしましょう。

2.2022年5月 詐欺サイト検知率調査リポート

詐欺ウォールとは日本人をターゲットにしたインターネット詐欺をブロックする、ネット詐欺専用セキュリティソフトです。従来の検知手法である「ブラックリスト検知」に加え、詐欺ウォール独自のネット詐欺検知エンジンである「ヒューリスティック検知」「AI検知」のトリプルブロックで、ウイルス対策ソフトでは検知困難な巧妙な手口の詐欺サイトを検知します。

詐欺ウォールを開発・提供するBBソフトサービスでは、公的機関などとの連携によって収集した詐欺サイトURLを利用し、定期的に詐欺サイトの検知率調査を行っています。2022年5月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知率は96.7%と他社と比較し高い結果となりました。

<検知率調査概要>
https://www.sagiwall.jp/report/about_report.html
<調査期間>
2022年5月17日(木)、24日(火)、25日(水)
<調査対象URL>
公的機関などから提供された詐欺サイトURL計910件
<調査結果>
詐欺ウォールによる詐欺サイト検知数(月次比較)

3.2022年5月 詐欺サイト検知数リポート

2022年5月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知数は4,035,803件で、2022年4月と比較すると、199,210件増加する結果となりました

2022年5月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知率

※以下記載のアプリバージョン以上の詐欺ウォールを利用しているお客様のアクセス数値を集計 Windows版:3.3.0 / macOS版:3.5.0 / Android版1.7.0 / iOS版3.2.0.4

「詐欺ウォール® / Internet SagiWall™」について

日本人を標的とするネット詐欺サイトをブロックする、ネット詐欺専用セキュリティソフトです。ウェブブラウザでサイト閲覧中、不用意に悪意のあるサイトにアクセスした場合でも、コンテンツをリアルタイムで検査し自動的にブロックします。ウイルス対策ソフトでは検知が難しい巧妙な詐欺サイトであっても独自のAI検知技術で高い精度で検出するため、ウイルス対策と併用することでユーザーの安全を高めます。パソコンやスマートフォンの利用に慣れていない方でも、簡単に利用でき、サイバー犯罪被害を未然に防ぐことができます。

※詐欺ウォール®は、iOS、mac OS、Windows®、Android™版を提供しています。

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