インターネット詐欺リポート(2017年1月度)「ウイルスでSIMカードが破損します」スマホにも偽の感染警告サイトが発生
このリポートについて
BBソフトサービス(BBSS)の「Internet SagiWall™(インターネットサギウォール)」で検知したデータを基にした、2017年1月度のインターネット詐欺リポートです。
このリポートは、日本のインターネット利用者が直面するネット詐欺の脅威とネット詐欺に対する注意喚起を目的として、「Internet SagiWall™」が検出・収集した危険性の高い詐欺サイトの分析結果を報告するものです。
検知状況
総検知数は143万1,348件で、前月比14.7%減少しました。
インターネット詐欺の種類別構成比は、ワンクリック・不当請求詐欺サイトが88.64% (前月比9.56ポイント増)、フィッシング詐欺サイトが9.80%(前月比4.07ポイント減)、マルウエア感染サイト0.81%(前月比0.37ポイント減)、ボーガスウエア配布サイトが0.56%(前月比3.97ポイント減)、ぜい弱性悪用サイトが0.19%(前月比1.15ポイント減)でした。
OSごとのネット詐欺種類検知率
「ウイルスでSIMカードが破損します」スマホにも偽の感染警告サイトが発生
2017年1月度は、スマホ向けにシステムの警告に似せた、偽のウイルス感染警告を表示するサイトが発見されました。従来、パソコン向けに偽のセキュリティソフトをインストールさせる手口の詐欺サイトはありましたが、今回のものはスマホ向けに「数分で解決しない場合、SIMカードが破損する」というより強い脅し文句で危機感を煽り、偽のウイルス対策アプリをインストールさせようとします。警告画面も一見、スマートフォンのシステムメッセージのようなデザインをしているため、正規の警告メッセージのように見えてしまいます。
昨年3月~5月ごろにも、同様の手口で「お使いのシステムが破損している」「バッテリーが破損している」といった偽メッセージを表示する手口がありましたが、犯罪者がメッセージを若干変更し、再び偽メッセージキャンペーンを開始したものと考えられます。従来に無かった、時間的制約による脅し文句が加わるなど、工夫した痕跡がみられます。
偽警告に従ってアプリをインストールすると、ウイルスを削除をするために有料版へのアップグレードが必要として料金請求されたり、スマホ内の電話帳や写真などの重要な個人情報を盗まれたりなどの被害に遭う可能性がありますので注意が必要です。
過去リポート
「詐欺ウォール™ / Internet SagiWall ®」について(https://www.sagiwall.jp/)
「詐欺ウォール™ / Internet SagiWall ®」は、ウェブブラウザーでアクセスしたウェブサイトの"コンテンツを解析"し、悪意のあるコンテンツをリアルタイムで検出します。悪意のあるコンテンツを検出した場合、そのサイトへのアクセスを警告し、フィッシング詐欺やさまざまなインターネット詐欺の脅威からユーザーを守るセキュリティー対策ソフトウエアです。AI検知機能を組み込んだトリプルエンジンの検知力で、ウイルス対策ソフトウエアをすり抜けてきたブラウザー経由の脅威を検出し、日々進化する脅威に対応します。
インターネット詐欺とは?
インターネットを利用して行われる詐欺行為の総称で、他のウェブサイトを装い、個人情報をだまし取るフィッシング詐欺や、加入に同意していない有料会員登録の代金を請求するワンクリ詐欺(ワンクリック詐欺)、ネットショッピングで代金未払いや商品未発送により金品を不正に得る詐欺などがあります。これらはコンピューターウイルスを使わない場合も多く、一般的なセキュリティー対策ソフトでは検知することが困難な状況です。
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