確定申告シーズンに急増!国税庁をかたるネット詐欺に注意

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令和6年(2024年)分の確定申告期間は2025年2月17日から3月17日です。
インターネット詐欺リポートによれば2025年2月は国税庁のフィッシングサイトが1月に比べて約10倍近くに増加しており、この時期を狙って税務署や国税庁を騙る詐欺が増えている可能性があります。
本記事では、具体的な手口や対策について詳しく解説します。

代表的な手口

1. 「未払い税金がある」

「税金のお支払い方法に問題があります」「未払い税金お支払いのお願い」という内容のメールやSMSが届き、記載されているURLからフィッシングサイトへのアクセスを促すものです。

誘導されたとおりにサイトへアクセスしてみると、「差押最終通知」という画面が表示され、期限までに納付がないと不動産や給料を差し押さえるといった内容が書かれています。画面の指示に沿って支払いへ進むと、クレジットカードの情報を入力する画面やVプリカ(コンビニ等で購入できるプリペイドカード)での支払い画面に遷移します。
また、不審なアプリをインストールさせようとするケースもあります。 国税庁からショートメッセージにURLを記載した案内を送信することはありません。URLが記載されている場合は決してアクセスしないようにしましょう。

■国税庁(国税局、税務署を含みます)では、ショートメッセージにURLを記載した案内を送信することはありません。
■国税の納付を求める旨や、差押えに関するショートメッセージやメール、LINEによるメッセージを送信することはありません。
引用元:https://www.nta.go.jp/information/attention/attention.htm

2. 偽の「e-Tax」サイトへの誘導

「e-Tax(国税電子申告・納税システム)」とは税金に関する申告や納税などの手続きをインターネット等を利用して電子的に行えるシステムです。この「e-Tax」を騙るフィッシング詐欺も確認されています。
具体的には「e-Tax個人アカウントの登録確認に関する重要なお知らせ」「指示に従って個人情報の登録を行ってください」といった内容のメールから偽サイトへアクセスさせ、個人情報を入力させようとしてきます。
国税庁はe-Taxに関するメールの確認方法について以下の説明をしています。

■e-Taxでは、メールアドレスを登録している方に対し、「税務署からのお知らせ」又は「国税庁からのお知らせ」の件名で、e-Taxのメッセージボックスに情報が格納されたこと等をメールで送信しております。
■e-Taxから送信するメールの送信元表記は、全て以下のとおりです。
送信元表記:e-Tax(国税電子申告・納税システム)info@e-tax.nta.go.jp
 e-Taxから送信するメールは、「(2) 「税務署からのお知らせ」等のメールの種類」のとおり定型の文面であり、原則としてメール本文内にURLを記載していません

引用元https://www.e-tax.nta.go.jp/topics/topics_oshirase_mail.htm

e-Taxを装うメールが送られてきた際にはまずメッセージボックスに情報が格納されているかや送信元が違っていないかを確認することが重要です。

3. 「還付金が受け取れる」

税務署などを装い「定額減税の関係で還付金が受け取れます」という内容で銀行口座情報やクレジットカード情報を入力させる手口です。定額減税や給付金について、国税庁や税務署がメールで個人情報を尋ねたり送金を指示したりすることはありません。そのようなメールやSMSが来た場合は記載されたURL にアクセスしたり、個人情報を入力したりしないように注意しましょう。

参考:https://www.nta.go.jp/users/gensen/teigakugenzei/pdf/0024005-122.pdf

被害を防ぐために

  • 国税庁の公式サイトで正規の情報を確認する
    https://www.nta.go.jp/
  • 不審なメールやSMSのURLリンクはクリックしない
  • 「未払い」や「給付金」といったキーワードに慌てず冷静に対応する

まとめ

確定申告のシーズンを過ぎた頃にも、「追加徴税のお知らせ」というような内容で国税庁を騙ったメールが届いた事例もあります。
お金に関わる内容の連絡には心当たりがなくても焦ってしまいますが、このようなメールやSMSが来ても開封やURLへのアクセスはせず、もしアクセスしてしまった場合でも個人情報やクレジットカード番号などの入力をする前に立ち止まれるように普段からネット詐欺について意識しておきましょう。