SNSからの投資・副業への勧誘詐欺に注意!遠隔操作アプリをインストールさせる手口も
SNS関連のトラブルは増加している
SNS関連の消費生活相談件数は年々増加しています。年齢層別にみると、2021年は20歳代が11,264件と最も多くなっていますが、若年層だけでなく、幅広い年齢層でトラブルが発生しています。
参考:令和4年版消費者白書
SNSをきっかけとしたトラブルの内容は、チケットやグッズの交換といったSNSで知り合った相手との個人間取引によるケースや、SNSでシェアされたサイトや広告で偽サイトに誘導されてしまったケース、そしてSNSでの勧誘がきっかけとなるケースなどが挙げられます。
SNSでの勧誘がきっかけとなる場合、投資や副業といった儲け話に関する事例が多いようです。「短時間で簡単に稼げます」「子育て中の人や学生でもできる」といった言葉でX(旧Twitter)やInstagram、Facebookなどで勧誘し、相手が興味を持つとLINEなどに移動して直接やり取りを始めます。
遠隔操作アプリをインストールさせられることも
その際に遠隔操作アプリをインストールさせられるケースもあります。
遠隔操作アプリは、自分のスマートフォンやパソコンに第三者が接続して画面の共有や遠隔操作を行うアプリです。本来はパソコンメーカーや通信事業者がユーザーサポートを行う場面などで利用されるアプリですが、この場合は主に犯罪者側が相手にスマートフォンの画面を共有させながら、借金の申請方法を指示するために利用されています。
国民生活センターは遠隔操作アプリに関する注意喚起情報を公開しています。
20歳代が狙われている!?遠隔操作アプリを悪用して借金をさせる副業や投資の勧誘に注意
どのように遠隔操作アプリをインストールさせられるのか?
まず最初に数千円の情報商材を購入させ、その後「手っ取り早く儲けるためにはサポートプランがお勧め」というような謳い文句で高額な金額を請求します。お金が払えない相手には「副業や投資の説明のために必要」「借金する方法を教える」などと言って遠隔操作アプリのインストールを指示してきます。
インストールさせた遠隔操作アプリを使用すれば、相手に消費者金融のウェブサイトで申し込みをさせて、指定の口座にお金を振り込ませたり、相手の代わりに消費者金融に申し込んだりすることも可能です。
被害を防ぐために
「簡単に稼げる」「もうかる」などの言葉をうのみにしない
まず、こうしたSNSを通じた高収益を保証する投資情報や商材には慎重に接近し、過度な期待に流されないように心がけましょう。信頼性の低い情報に騙されないために、投資や副業などの行動を起こす前に十分なリサーチや周囲への相談をお勧めします。
アプリを安易にインストールしない
遠隔操作アプリをインストールすると遠隔操作によって自分が望まない操作をされる恐れがあります。また、遠隔操作アプリ以外にも不正なアプリをインストールさせられる可能性もあります。SNSで知り合った見知らぬ相手から勧められたアプリを安易にインストールすることは避けましょう。アプリレビューだけでなく、自分で検索してみるなどして慎重に判断してください。
不審なリンクやメッセージを安易にクリックしない
SNSからはアプリ以外にも、金銭や個人情報を詐取する偽サイトに誘導される場合があります。不審なリンクやメッセージには警戒し、安易にクリックしないように気をつけましょう。
詐欺被害に遭遇した場合、速やかに詐欺の被害を警察や関連機関に報告することが重要です。
SNS関連の詐欺から身を守るためには、知識と警戒心が大事です。詐欺師の手口を理解することでSNSでの不審な取引や情報に注意を払い、自身と財産を守る力を身につけましょう。また、被害に遭ってしまった場合は一人で抱え込まず、各自治体の警察や消費生活センター等に相談してください。