SNSを災害時の集合場所に事前に家族グループなどを作り連絡のとりやすい状況を
毎日暑い日が続いていますが、皆様、いかがお過ごしでしょうか。
夏の暑さは、単に暑くて不快なだけではない、さまざまな危険をもたらすことがあります。今回はこうした、気候や自然環境にまつわる危険性について考えてみましょう。
災害から身を守る防災アプリを活用しよう
今年7月、30年に一度とも言われる豪雨の影響により、西日本の広い範囲に多数の被害者を出す豪雨災害が発生しました。また「今年の猛暑はもはや災害レベル。」気象庁がこう発表するほどの猛暑は、日本各地で熱中症などの被害を発生させています。温暖で穏やかという、世界的に見ても過ごしやすかったはずの日本の気候は、もはやその猛威から自分の命を守ることを真剣に考えなければならない、そんな気候に変貌してしまいました。
そこでいま注目したいのが、スマートフォンなどで使える「防災アプリ」です。
位置情報から気象災害などを事前にお知らせ
「Yahoo! 防災速報」アプリは、土砂崩れ、洪水、暴風、竜巻、落雷といった災害を起こす可能性の高い気象条件の接近を、事前に通知してくれる機能を持つアプリです。気象庁や自治体などの機関の情報をもとにして、あなたが現在いる場所に応じて的確に警告を発し、警戒を促してくれます。また実際に災害が発生した場合には、最寄りの避難場所の情報や、救助・支援情報などをタイムリーに得ることができます。
もちろん対応するのは気象災害だけではなく、地震、津波、火山の噴火等の自然災害、騒乱や誘拐、通り魔等の防犯情報、熱中症警戒情報や寒冷情報など、考えられるさまざまな被害に備えることができます。自分や自分の周りの人の安全を守る情報入手アプリとして、非常に役に立つアプリです。
現代の防災ラジオ、スマートフォン
災害時に必要なものを一つにまとめ、避難の際に持ち出す「非常持ち出し袋」をご存じですか?災害が増えている昨今、ぜひとも用意しておきたいグッズですが、実はこの非常持ち出し袋の中には必ずと言っていいほど「AMラジオ」が入っています。
災害避難時には、なんといっても正しい情報の入手が大切です。電池で動くAMラジオなら停電時にも使えますし、国内ならほぼどこでも使えるという特徴がありますから、AMラジオが便利であることを否定はしません。
でも最近では、AMラジオよりももっと便利に使えるのが「スマートフォン」なのです。
「災害時には電話は使えないのでは」と思いますよね。確かにその通りで、大規模災害時には携帯電話による通話はまず繋がらなくなります。
しかし、スマホのアプリの動作は違います。スマホのアプリが利用する通信は、通常の通話用の電話回線とは違い、災害時でも比較的止まりにくいという大きな特長を持ってます。2011年の東日本大震災の際にもこの特性が功を奏し、TwitterなどのSNSが情報伝達に大きな役割を果たしました。
これらは災害時でも止まらなかったことで、電話が通じない中での緊急通報や避難情報の通知、知人間の安否確認などに大きな威力を発揮したという実績があるのです。
さらにスマホがあればラジオを聞くことだってできるのです。
radiko.jp(ラジコ)はスマートフォンやパソコン等でラジオが聴ける無料のサービスです。
radiko.jp
http://radiko.jp/#!/howto非常時の集合場所をインターネットでも
しかも、非常時にしか持ちださないラジオと違い、スマートフォンは誰でも常時持ち歩いていることが普通です。いつでもどこにいても使えることが確かな機器の存在は、災害に対する備えという点でも最適といえるでしょう。
災害が起こり自宅が危険になった際に非難する集合場所を、避難所としてあらかじめご家族で決めている方も多いのではないでしょうか。
転ばぬ先の杖として、先ほど紹介した「Yahoo! 防災速報」アプリとあわせて、Facebook、Twitter、LINEといったいわゆる「SNSアプリ」をあらかじめ使えるようにしておくことで、避難所を探してまわるより先にご家族や知人と連絡が取れる可能性が高くなります。
設定には家族間でのサポートを
普段からSNSを使っている人は問題ありませんが、何かあったときにいきなりSNSを使えるようにする、というのはとても困難です。第一にSNSを使用するには「アカウントの作成」が必須ですが、昨今のSNSでは乗っ取りなどのセキュリティ対策のための認証手続きなどが必要で、災害発生直後にこの作業を行うことはほぼ無理でしょう。
第二に、IDやパスワード入力など、シニアの方にとってはハードルが高い作業が多く、これにはある程度詳しい方のサポートがどうしても必要になります。平時であれば携帯電話ショップなどもサポートしてくれますが、災害時ではそうはいきません。
ですから、ご家族の方、特に親御さんが「シニア世代」に相当するような方の場合は、積極的にこうしたアカウントの取得や防災アプリのセットアップをお手伝いしてあげることをお勧めします。そうして、可能ならば普段からそれらを使って、例えばLINEであれば家族が全員入ったLINEグループを作成するなどして、連絡を取れる状態にしておくと良いでしょう。
今回紹介した「Yahoo! 防災速報」アプリや以前紹介したネット詐欺を効果的に防止できる「インターネットサギウォール」など、それが役に立つとわかっていても、ご高齢の方の場合は「なにか恐ろしいもの」という印象があって、なかなかインストールには踏み切れないものです。
安全なスマートフォンライフを送るために、あなたと、あなたの周りの人の身を守る盾として、考えてみてください。
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