Vol.3 「子供に初めてスマホを持たせる」について考えてみよう親子対話に使える!ネットとスマホの安全の話
BBSSでセキュリティ関係の啓発活動をやっております山本です。
進学シーズンに合わせて、携帯電話の各社も学生割引をしきりにアピールしていますね!現在の中学生のスマホ普及率は約9割と言われており、特に小学校からの進学時に親が買い与える、祖父母が買い与えるといったケースが多いようです。
でも、ご存知のようにスマホを使い始めると、必ず何らかのトラブルにあいます。親御さんとしてはいろいろ心配ではないかと思います。
「大人の道具」を使わせるということ
スマホやネットは、何でもできる大人の道具です。
大人は自分の行動に責任を持ち、時には危険と向き合い対処していかねばなりません。
しかし、社会経験も知識も無い子供がいきなり大人の世界に放り込まれたらどうなってしまうでしょう?
私なら、絶対に自分の娘にそんな事はさせたくないですね。(まだ小学生ですが)
最近の小学校でも、「情報モラル」教育の一環として「ネットの安全教室」が行われており、ある程度の話しは聞かされています。
参考ですが、総務省が推進しているe-ネットキャラバンの講義の内容は以下の7つの項目です。
- 使いすぎはいけない、ルールを決めよう
- いじめはいけない
- 個人情報をむやみに公開しない
- ネットで知り合った人と合わない
- ネット詐欺に気をつける
- チェーンメールや迷惑メールを広めない
- 著作権、肖像権に注意する
これらは、学校の教材にも各地域の教育委員会教材が提供されていますし、小学校3-4年生でも何となく聞いたことがあるはずです。
じゃあ、安心! ですかね?
いや、ちょっと待ってください!!!
子供を最後まで守れるのは「保護者」
まず座学と本番は全然違うということです。
いくら危険です、注意しましょうと言われても、実際にその場面になると、心が緩んでやりたい事を優先してしまいがちです。そして、その頻度が多くなるほど、トラブルに巻き込まれることも多くなります。
さて、トラブルにあった子供達は誰がサポートしてくれるのでしょうか?
学校の先生ですか?
スマホは学校では使えません。授業でも使いません。先生が学校外の子供の行動まで指導することはほぼ不可能です。
誰が見守るのか答えは明白です。保護者の「あなた」しかいないのです。
想像してください。
- ネット詐欺で脅されてお金を払えと言われる
- 悪意のあるアプリやサービス事業者に個人情報を取られて悪用される
- 違法行為や賠償問題を起こして大騒ぎになる
- 人をいじめたり、いじめられたり、時には誹謗中傷の標的になる
- ネットで知り合った大人と実際に会ってしまう
- ネットの知人にそそのかされて性風俗など危険なバイトをしてしまう
そんな時、どうしたらいいかなんて、ほとんどの人はわからないと思います。
でも、わからなくても家族のピンチには立ち向かわなくてはなりませんよね。
まず子供のスマホの使い方とリスクを知ること
子供は禁止されるとやりたくなります。お行儀良さから逸脱したウラの世界を覗いてみたいのです。
もちろん、多少大人の常識から逸脱したことをしたとしても、それが全て事件になるわけではありません。
でも深刻なトラブルは大丈夫だろうと思っているところに突然やってくるのです。
大人ができることとして最初にやって欲しいのは、今の子供達のスマホの使い方と、起きているトラブルを知ること。
もちろん全部憶える必要ありません。予防や解決方法を調べる手段をもつことが大切です。
その調べる方法の一つとして、是非おすすめしたい本があります。
著者:鈴木朋子 監修:坂元章
出版社:技術評論社
価格:1,382円(税込)
URL:https://www.amazon.co.jp/dp/B077GQ2G5V
いま、子供達が直面するスマホトラブルや、対処方法について具体的な知識を網羅していいます。
しかも文章が平易で読みやすく、イラストやマンガがかわいくて、女性にもオススメできる内容です。
小学校5年生以上だったらお子さんが自分で読める内容かと思います。
この本でなくても、何か題材になるものを一緒に読んで、話し合ってみてはどうでしょうか?
親子で共通の本を読み中身について話しあうのは、子供の成長を感じることもできて新鮮な体験になると思いますよ。
次回は、そのきっかけ作りや、具体的なルールづくりや運用(子供との対話)方法について説明をしてみたいと思います。
BBSS オンラインセキュリティラボ
シニアエヴァンジェリスト 山本和輝